【資料の森】 解説

資料の森は、紙本の森と石碑の森に分かれています

  ここでは、淡路島にかかわる歴史資料—古文書・図書・書画・金石文を取りあげて紹介したいと思いますが、紙本類に書き残されている資料は紙本の森で、石や金属、木などに書き残されている資料は石碑の森で、紹介していきたいと思います。               記述の内容は、資料の説明と印影、資料の書誌的データ、その資料にかかわるエピソードなどです。

 また、その資料を公開展示している図書館・博物館等の施設があれば注記しておきたいと思っています。なお、展示資料については特に断り書きがない限り「吾恥庵」こと、本ホームページ開設者の所蔵資料です。「所蔵;吾恥庵」と表記してあります。野外にある資料は位置がわかる地図を表記しておきます。

 

 なお、その表題の調査にあたって参考にした文献資料はその都度紹介したいと思いますが、全編に通じる基本的な文献資料としてには次のような図書があります

 『淡路の文化』淡路信用金庫美術館編

 『三原郡史』同編纂委員会編

 『淡路島の文学碑』奥野真農著

 『淡路島の道標』田村昭治・波毛康宏共著

 『淡路の刀工』得能一男編

 「淡路の古瓦」岡本稔著

 

 

『淡路の文化』(副題)第一回文化財調査報告・     淡路信用金庫美術館編・淡路・著者同・昭和35年8月10 日・A5判・105p 

 この本が刊行されてから50年も経つが、淡路島の社寺が所蔵保管する慶長期以前の金石文や木工品、紙本類の文化財を調査した資料集としては今日でも最良の本です。調査は奈良国立文化財研究所の小林剛博士を団長とする文化財調査団によって行われました。この本の編者、出版人として淡路信用金庫美術館の名がありますが、これはこの調査が淡路信用金庫美術館の文化事業の一つとして企画され、調査から調査結果の出版までの全てを行った責任のありかを示すものです。この本のもつ歴史的価値は、それまでは、淡路島の文化財について体系的に調査されたことがなく、小林団長が云う「そこにははたして調査に値するような文化財があるのかどうかほとんど見当がつかなかった」ような状況から行われた初めての調査であったことです。そして、この調査の実現には、淡路出身の奈良薬師寺橋本凝胤管長、奈良唐招提寺の森本孝順長老、薬師寺の松久保秀胤師(いずれも当時の役職)、奈良国立博物館、奈良国立文化財研究所の方々の協力があったのです(緒言、あとがき)。

[所蔵] 県立図、洲本図、淡路図 [所蔵;吾恥庵]

 

 

『三原郡史』

三原郡史編纂委員会編(代表 菊川兼男)・昭和54年3月10日・淡路・兵庫県三原郡町会・138921p、・A5判・クロス装函入り

 [巻頭]航空写真(郡域)ほか16葉。序文・森勝(三原郡町村会長)[巻末]年表ほか。

 [所蔵] 県立図、洲本図、淡路図。[所蔵;吾恥庵]

 

 

 

『淡路島の文学碑』奥野真農著・平成3年6月2日・淡路・淡路地 方史研究会・223p ・新書判。              [注記](巻頭)序・直原玉青、序・森岡利春。(巻末)あとがき(奥野真農)、あとがきⅡ(真農)。装丁・直原玉青    <解説> 淡路島の文学碑については、すでに先行する著作があったのですが、調査本数が少ないことなどの難がありました。 このことについて著者が「あとがき」で触れていますが、遺漏のない文学碑調査は郷土史研究にとって未開拓の分野でした。この未開地を年月を費やして調査された本書は、一本一本の碑についての、碑文の解読と説明、エピソードの紹介など行き届いていて、この分野での定本となる著作であると思います。ただ、淡路島の文学碑を語るときには逸することができない洲本宇原の文学の森にある碑群について、”一本があるようだから”と省いているのは、一本が流布していないだけに惜しまれます。

 [所蔵] 県立図、洲本図、淡路図 [所蔵;吾恥庵]

 

 『淡路島の道標』(副題・石が語る島の歴史と民俗)・田村昭治、波毛康宏共著・1985年6月8日・著者同・212、9p・新書判

[注記](巻頭)「淡路島の道標」を推める・菊川兼男。「淡路島の道標」発刊をお祝いして・山本明。はじめに。目次。表紙写真解説「郡界標石」。(巻末)<対談>「淡路島の道標」シリーズを振り返って、。あとがき。索引。

<解説> 

   社寺の参詣道や、路傍の一隅に立っている道しるべ―道標(どうひょう)もまた、その社寺や地域の歴史を語ってくれる貴重な資料です。現代の道標は、石柱からアームに吊るされた金属板の標識に取って代わり、用済みになれば捨てられてしまいますが、石造品の場合は何世紀も生き続けてきています。淡路島の最も古いものでは、建武元年(1334)銘の町石が残っています。この本は、二人の研究者によって悉皆調査された島内の道標の中から、島の歴史や民俗の物語を語ってくれる道標を紹介したもので、単なるデータ集だけでなく、肩の凝らない歴史読み物としても格好の本です。

 

[所蔵] 県立図、洲本図、淡路図 [所蔵;吾恥庵]

 

 

『淡路の刀工』得能一男編・昭和51年10月23日・東京・刀剣研究連合会・63p・B4判

[注記]<図版>10丁。<本文>⑴図版解説、⑵淡路国の概要、⑶淡路国内における刀剣の需給関係について、⑷淡路の刀工(賀集鍛冶、洲本鍛冶、岩屋鍛冶)、⑸淡路国鍛冶資料,⑹淡路刀工銘鑑。

[解説]武士の時代は古代から江戸時代まで、1千年以上も続きました。当然、武士の魂とされる刀剣も長い歴史を持っています。名刀正宗、妖刀村正など講談で語られる著名な刀をはじめ、地方にはその地の刀鍛冶(刀工)がいて作品を残しています。この本は、淡路にはどんな刀工がいて、どんな名刀を残しているのかということを調べまとめた唯一の本です。この調査は全国刀剣連合会が日本各地へでかけて調査した成果のひとつで、淡路国の刀剣研究の基本資料です。その成果として昭和61年に淡路文化史料館で「淡路の刀剣展」が開かれました。

[所蔵] 県立図、洲本図、淡路図 [所蔵;吾恥庵]

 

 

 

「淡路古瓦集成」岡本稔著『淡路地方史研究会会誌第二号』所収)                    [注記]「淡路古瓦集成」・本文11p、表2p、図15丁。 

『淡路地方史研究会会誌第二号』・新見貫次編・昭和  391231日・淡路・淡路地方史研究会・B5判・87p・孔版印刷 

 [解説]歴史資料としての金石文資料のうち古瓦(こが)がもつ資料価値は、他の金文、石文と比して遜色がありません。軒丸瓦や軒平瓦の瓦当部分にある文様に時代相があり、またその本体部に文字や絵が描かれていることがあり、貴重な歴史情報を記録しています。

 この論文は、淡路島出土の古瓦の研究では第一人者の岡本稔先生の著作ですが、淡路の古瓦を調査し集大成した基本文献です。47年前に発表になったのですが、まだ単行本になっていないことは惜しまれます。ただ、昭和61年に兵庫県立歴史博物館の常設展示「風土に生きる・兵庫の古瓦−淡路−」の資料集としてこの図録がつくられています。これは24ページの小冊子ですが、岡本論文を補強する全ページ写真版の貴重な資料です。

 [所蔵] 県立図、洲本図[所蔵;吾恥庵]

 

 

『風土に生きる 兵庫の古瓦−淡路−』

兵庫県立歴史博物館編・昭和61131日・姫路・兵庫県立歴史博物館・B5判・24p

[注記]本書は、兵庫県立歴史博物館常設展示「風土に生きる兵庫の古瓦−淡路−」(昭和6111日〜323日)の資料集として発行された。<内容>淡路の代表的な古瓦111点を21pの図版に採録、古瓦出土分布図1p、古瓦出土地一覧1p

 [所蔵] 県立図 [所蔵;吾恥庵]

 

 

図書資料の所蔵先に表示する図書館・博物館名とその略記号は次の通りです。

  (施設名)      (略称) 

 兵庫県立図書館       県立図 

 洲本市立図書館       洲本図

 淡路市立図書館       淡路図

 南あわじ市立図書館     南あ図

  注、各市立図書館には平成17年の合併以前の旧町村毎に図書館が存在する。しかし、ネット検索による検索をかけても、それぞれの市のなかのどの館が所蔵するのか表示がないので、検索が表示したままの館名を記した。南あわじ市立図書館については、1月15日現在検索をかけてもソフトが作動しなかった。

 

 

 

 注:

  ⑴、紙本の森で表示する図書館、博物館資料の所蔵、展示の有無はインターネット検索に    よるものでネット上に公開していない資料の有無については確認をしていません。

  ⑵、石碑の森で表示する石碑等の位置情報は、グーグルの地図情報をインターネットから    検索したものです。